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家づくりコラム

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資金(ローン)について

2022.07.14

フラット35はどんな住宅ローンなのか?銀行ローンとの違いもまとめて解説

#nagomi

 

住宅ローンの借入先としては銀行などの金融機関が一般的ですが、住宅金融支援機構が金融機関と提携して提供しているフラット35など他にも選択肢は多々あります。

多くの方は住宅ローンを組む際、普段から利用している金融機関に依頼することが多くなりがちですが、単に以前から利用しているからという理由で決めてしまうのは危険です。

 

むしろフラット35などが合っている人もいるため、無理に民間ローンで契約する必要はありません。

実際にどの金融商品で契約するかによって金利も変わりますし、返済の方法や返済の総額も変わってきます。

そのため、もしこれから住宅ローンを組むということなら、フラット35で借りる方法なども検討してみましょう。

 

ここではそれらフラット35がどのような住宅ローンなのかを解説します。

また、ここでは通常の銀行ローンとの違いについても説明するので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

フラット35の概要

 

そもそもフラット35がどのような住宅ローンなのかというと、簡潔にいえば長期固定金利の住宅ローンとなります。

これらは住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供している金融商品の一つで、返済の全期間が固定金利になるという特性を持ちます。

 

そのため、フラット35で契約すれば最初から最後まで金利が変わらないわけです。

それがフラット35最大の特徴であり、魅力でもあります。

そのほかにも多くの強みを持っており、将来の家計まで細かくシミュレーションしたい方などから支持を得ています。

 

フラット35の金利

 

ではフラット35はどれくらいの金利となるのでしょうか。

これら住宅ローンの金利は時代によって変わるものの、フラット35の場合は契約した時点で決定するのが特徴となっています。

フラット35の金利については、以下で詳しくまとめます。

 

フラット35の金利が決まる仕組み

 

フラット35の金利に関しては全期間固定金利となるため、長期金利と連動して決まるのが特徴です。

なかでも長期金利の代表的な指標とされる10年国債金利と連動して決定される仕組みとなっているため、フラット35の金利が知りたい場合は10年国債金利を見るのが良いでしょう。

 

実際に10年国債金利の金利が下がればフラット35の金利も下がり、逆に10年国債金利の金利が上がればフラット35も上がる仕組みです。

そこまで大変動があるわけではないですが、フラット35においては今後35年間の返済生活を決める金利となるため、現在進行形で金利がどのようになっているのかを知る必要があります。

 

フラット35の2019年の最新金利

 

フラット35の金利に関しては最新情報を常に獲得しておくのが安心です。

これらフラット35の金利は取り扱っている金融機関ごとに異なるため、厳密な数字を割り出すことは難しいです。

それでいて時代によっても違うので、主に住宅金融支援機構のサイトやホームページなどから最新情報を確認しておきましょう。

 

ちなみに、新規借り入れなのか中途借り換えなのかなのかによっても選べる金融商品が異なるため、住宅ローンを借りる前に必ず確認しておいてください。

なお、金利の範囲に関しては返済期間によっても変わるものの、年1.220~2.550%ほどとなるのが一般的です。

 

フラット35のメリット・デメリット

 

フラット35にはメリットもあればデメリットもあります。

それでいて借入時と返済時によっても利点欠点が変わります。

まずは以下でそれぞれ詳しい良し悪しをまとめるので、ぜひ契約の前に参考にしてみてください。

 

借入時のメリット・デメリット

 

借入時のメリット ・保証料がかからない

・団体信用生命保険の加入が任意である

・フラット35Sの適用で金利を抑えられる

借入時のデメリット ・物件の検査が必要となる

・諸費用は補えない

 

フラット35は借入時のメリットとして、保証料がかからないことや団体信用生命保険の加入が任意であること、そしてフラット35Sの適用で金利を抑えられることなどが挙げられます。

しかし、デメリットとしては物件の検査が必要となるほか、諸費用の分までは借り入れできないために、自己資金をいくらか貯めておかなくてはならないことが挙げられます。

 

返済時のメリット・デメリット

 

返済時のメリット ・返済計画を立てやすい

・繰り上げ返済に手数料がかからない

返済時のデメリット ・良くも悪くも金利の影響を受けない

・金利が若干ながら高めに設定されている

・団体信用生命保険に加入する場合は別途お金がかかる

 

フラット35の返済時のメリットとしては、返済計画を立てやすいことや繰り上げ返済に手数料がかからないことなどが挙げられるでしょう。

その一方、金利の影響を受けないため、金利が上がった場合は影響がない反面、金利が下がった場合も恩恵を受けられないというデメリットがあります。

それでいて、最初から金利が少し高めに設定されていますし、仮に団体信用生命保険に加入したい場合は別途でお金もかかります。

 

フラット35に向いている人、向いていない人

 

フラット35が向いている人 ・金利の変動に左右されたくない人

・転職や起業したばかりで収入が安定していない人

・健康の問題から団体信用生命保険に加入できない人

フラット35が向いていない人 ・毎月返済額を最優先に考えたい人

・金利による経済的負担を減らしたい人

・他の銀行ローンで金利優遇されている人

 

フラット35は長期間固定金利となるため、金利の変動に左右されたくない人や転職・起業したばかりで収入が安定していない人、団体信用生命保険に加入できない人に向いています。

 

逆に、毎月返済額を最優先に考えたい人や低い金利によって経済的負担を少なくしたい人、民間の住宅ローンで金利優遇されている人などには向いていません。

フラット35はそれぞれ向き不向きを考えて選ぶべきです。

 

フラット35と銀行ローンどちらを選ぶ?

 

では、フラット35と銀行ローンはどちらを選ぶべきなのでしょうか。

これに関しては両者に魅力があるのですが、契約者本人によって向き不向きというものがあります。

まずは、比較する際のポイントや返済総額について検証してみましょう。

 

比較する際のポイント

 

フラット35にすべきか銀行ローンにすべきか迷った場合、まずは以下の4つの観点から比較してみましょう。

 

  1. 審査が厳しいかどうか
  2. 保証料がかかるかどうか
  3. 繰り上げ返済の手数料がかかるかどうか
  4. 団体信用生命保険に加入すべきかどうか

 

住宅ローンは人生で最も大きな契約となる方が多く、当然ながら金融機関も審査を設けています。

しかし、実は銀行などでは審査が厳しいもののフラット35は比較的審査も緩い傾向にあります。

そのため、事前審査や本審査に難なくクリアできそうな場合は民間ローンを選ぶ価値がありますが、逆に審査に落ちそうな場合はフラット35を選ぶのもありです。

 

また、保証料も馬鹿にできません。

銀行の住宅ローンの中には保証料がかからないものもあるのですが、借入額に対して1~2%ほどかかるところもあります。

当然、住宅ローンは数千万円単位で契約するため、たかが数%でも大きな経済的負担となります。

その一方、フラット35は原則として保証料が必要ありません。

これら保証料を節約したいならフラット35を選ぶべきですし、保証料がかかっても仕方ないと思えるなら民間ローンでもありです。

 

そのほか、繰り上げ返済の手数料がかかるかどうかも考えておくべきです。

年齢を重ねて収入が増えた場合、繰り上げ返済なども視野に入れて老後に備える方もいます。

しかし、銀行によっては繰り上げ返済する際に手数料を取られる場合があります。

フラット35はその点、手数料も無料です。

それら手数料がかかるかどうかでどちらを選ぶべきか考えるのも良いでしょう。

 

団体信用生命保険に加入すべきかどうかで検討することも重要です。

団体信用生命保険とは、契約者本人が死亡したり高度障害となったりした場合、保険金が下りる仕組みの保険です。

フラット35では団体信用生命保険への加入が任意ですが、民間ローンでは加入が必須とされていることも多いです。

加入の是非でどちらを選ぶべきか判断するのも良いでしょう。

 

銀行の住宅ローンとフラット35の返済総額の比較検証

 

銀行の住宅ローンとフラット35の住宅ローンでは、返済総額にどれくらいの差があるのでしょうか。

これに関しては条件によって大幅に異なるため、一概に比較することは難しいです。

ただし、同じ条件であれば返済総額はもちろん毎月返済額も変わってくるので、その点は自身の条件に当てはめて考えていく必要があります。

 

仮に3,000万円の融資を銀行から変動金利1.2%で借りた場合とフラット35から固定金利1.35%で借りた場合とでは0.15%の差が出てきます。

当然ながら、変動金利の方は5年ごとに金利が見直されるため、金利が上がった場合はフラット35よりも返済総額が高くなる可能性もあります。

逆に金利が下がった場合はフラット35よりも返済総額が低くなる可能性もあるわけです。

その一方でフラット35はずっと同じ金利なので、返済総額も当初と変わりません。

 

これら金利による影響で大幅に返済総額が変わる点には注意しなければなりません。

返済計画によっては数十万円~数百万円ほどの差も出るため、金融機関と何度も打ち合わせして決めていきましょう。

 

フラット35と銀行住宅ローンを比較するポイント

 

フラット35にすべきか銀行にすべきか迷った場合、どのような点を比較すべきなのでしょうか。

ここではそれぞれを比較するポイントをまとめます。

 

「審査の通りやすさ」「付加価値サービス」を考慮する

 

まずは審査の通りやすさや付加価値サービスを考慮してください。

フラット35は比較的審査が通りやすいのですが、銀行などの金融機関はそう簡単にはいきません。

実際に年収はもちろん借入時年齢、完済時年齢、健康状態、勤続年数など無数の項目で審査されます。

そのため、審査の通りやすさを見てから判断することが重要となるでしょう。

 

ただし、銀行は銀行で独自の付加価値サービスを提案してくれます。

金融機関によっては病気や怪我の治療の際にセカンドオピニオンを受けられたり、24時間電話で相談可能だったりします。

また、10年間にわたってTポイントなどが付与されたり、特定の店舗で商品を購入する際にポイントが加算されたりする銀行もあるくらいです。

さらには各種割引も提供されるなど、民間ローンを組むからこそ得られる特典も多々あります。

 

単に「フラット35が良い」とも「銀行ローンが悪い」ともいえないので、そこは自分に合った方を選ぶのがベストです。

 

 団信は必要か?不要か?

 

フラット35と銀行の住宅ローンの違いは、団体信用生命保険の是非にあります。

前述の通り、フラット35は団体信用生命保険の加入が任意ですが、銀行では必須とされることが多いです。

そのため、契約の際にはそもそも団体信用生命保険が必要なのかどうかを今一度、考えてみましょう。

 

特に、死亡や高度障害に備えたいということなら団体信用生命保険への加入をおすすめします。

しかし、十分に収入があって貯金もあり、今後も健康に過ごせるという自信があるのなら無理に加入しなくても良いです。

ただし、団体信用生命保険の加入は契約時に考えなくてはならないため、本当に必要か不要か真剣に考えなくてはなりません。

 

「そもそも、フラット35を利用できるのか?」不動産会社に確認する

 

もし不動産を取り扱っている業者に相談する場合は、フラット35が利用できるのかどうかを確認してみましょう。

実のところ、不動産業者によってはフラット35の取り扱いがないところもあります。

そのため、いくら自分がフラット35で契約したいと思っていても、対応してもらう不動産業者ごとに違うため、後になってから行き詰まることもあります。

 

そのため、契約の前に必ずフラット35を利用できるのかどうか確認してください。

もし利用できないようであれば、ほかに利用できる不動産業者がないかどうか調べてみることも大切です。

 

なお、住宅ローンは人生に関わる重要な決断でもありますので、そこはファイナンシャルプランナーなど人生設計のプロに相談することも重要です。

ファイナンシャルプランナーであれば契約者本人の年収などから最適な住宅ローンの返済計画も立ててくれるため、より無理せずに夢のマイホームを取得できます。

 

まとめ

 

住宅ローンには銀行が提供している民間ローンがあるのですが、なかには住宅金融支援機構が金融機関と提携して提供しているフラット35もあります。

これらはどちらが良いとも悪いとも言えないのが正直なところで、自分に合った方で契約するのが最適解となります。

 

まずはそれらフラット35の特性と銀行ローンの特性を知り、その中でも本当に良いと思えるところを選ぶようにしましょう。

詳しくは、金融機関、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談して決めていきましょう。